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コラム
2026.03.29
講演

『住民避難の計画 実態や欠陥指摘』(18面)

【2026年3月29日 沖縄タイムス】

 

3月22日に、宮古島で弁護士小口が登壇させていただいた「島外避難シンポジウム 宮古島市民が島に住み続ける権利」についての報道がありました。

昨年11月29日に沖縄弁護士会が「シンポジウム 『有事』での住民避難を人権から考える」を開催し、弁護士小口がコーディネーターを務めました。これに続く形で、今度は宮古島の市民グループが主催で、宮古島でも島外避難、国民保護法関連のイベントが開催れた形です。

 

国や自治体は認めませんが、明らかに「台湾有事」を前提として国民保護計画が策定され、先島諸島の12万人が、たった6日間で、九州各地の(なぜか全室空き室になっている)ホテルに避難する計画が示されています。

 

しかし、住民避難のトリガーにあたる、武力攻撃予想事態の認定がされるより「前」に、日米地位協定に基づき在日米軍が空港や港を使用しはじめて攻撃目標となってしまうことは明らかですので、現状の計画は「絵に描いた餅」と言わざるを得ません。

 

 

そして、2011年福島第一原子力発電所事故における全村避難の教訓に照らせば、避難は困難である上に過酷であり、仮に九州各地まで避難できたとしても、点々とするホテルや、孤立化を余儀なくされるみなし住宅への入居となれば、コミュニティは崩壊し、多くの災害関連死ならぬ「避難関連死」が発生してしまうことは明らかです。

 

イベントでは、憲法や国民保護法はもちろん、災害法制や被災者支援の経験に基づく言及をさせていただきました。

また、災害の場合と異なり、全く補償に関する法制度がなく、過去の判例に照らせば、憲法29条3項に基づく補償を受けられる見込みも立ちにくいことという厳しい現実を共有させていただきました。

 

もちろん、戦争回避に向けた外交が大前提であり、最優先ですが、もしもの場合に備えた「プランB」としての避難計画・避難制度の立案は必要ですので、国や自治体には、しっかり取り組んでほしいと思います。

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