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コラム
2018.02.01
コラム

「そう、名刺は立たないんです」と思わずつぶやきながら観ました。
※第2話も観たのですが、裁判外のドラマ仕立てだったので飛ばしています。

 

ドラマ99.9の第3話は、かなりドラマ仕立てになっていました。正直、次の部分は、あり得ないとまでは断言できませんが、なかなか「無い」かなと感じました。
・公判中に弁護人が裁判官に接触するのは、あの限度でもアウト
・降水量10mmの雨を待っての検証は、現実には厳しい
・証拠収集の方法が、さすがにドラマ仕立て

ただ、もちろんドラマですから、こういった演出はアリだと思いますし、あり得ないと断言できない限度で止めているのはさすがだと感じました。

 

他方、見事に実務を描いていたのは、名刺がアクリル板のところに立てられないことと(笑)、弁護人と検察官は決して対等ではなく、検察官が圧倒的に有利であることです。尾崎弁護士(木村文乃さん)が元同僚の裁判官に話して部分です。

今回のドラマで描かれていた、防犯カメラの入手がそうです。

実務でも、弁護士が頼んでも「弁護士さんには渡せない」「警察や検察になら協力するけれど」と言われることが多いです。

そして、弁護士では入手が難しいことを、多くの裁判官は知らないと思います。裁判官を辞めて弁護士になってから知ることになります。裁判官が弁護士を「下」に見ているのもそのとおりです(そうでない裁判官もいますが)。

 

最後の場面で、深山弁護士(松本潤さん)が尾﨑弁護士に、裁判の進め方が未熟であったことを指摘した点も印象にのこりました。

確かに、法廷での尾﨑弁護士の振る舞いのうち、嘘をついていた目撃者の証人尋問の最中に、再現実験の際の動画を再生することができましたが、検察官が頑なに拒んでいたら難しかったでしょう。
また、その後も実はカメラをまわし続けていてという部分も、途中で再生を止められたとしても文句は言えなかったでしょう。
※第1話の深山弁護士の振るまいには、こういった点はありませんでした。

 

第1話分を分析したコラムはこちら

 

恐らく、このドラマを通じて、尾﨑弁護士の弁護士としての成長も描かれていくと思いますので、折に触れて指摘していきたいと思います。

 

それにしても、このドラマは本当に面白いです。勉強になりますし、現実の裁判所も、あの場面で裁判を延期する(裁判員を選任し直す)決断のできる裁判所であってほしいと強く思います。