南山法律事務所
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2016.04.29
被災者・被災地支援

同じ九州。

熊本地震で被災された方のために、義援金を出した方は多いのではないでしょうか?

 

さて、みなさんはどんな気持ちで義援金を出しましたか?

被災者の方の「生活再建」に使ってほしいと思ってではないでしょうか。私もそうです。

 

しかし、このままでは義援金のかなりの部分が、

「地震で壊れた家の震災前のローンの返済」に充てられてしまうことになります。

 

これを避けるためには、東日本大震災のときのように、義援金差押禁止法の立法が必要です(東日本大震災関連義援金に係る差押禁止等に関する法律)。少し細かい話になりますが説明します。

 

まず、破産について定めた破産法という法律があります。破産法は、34条3項2号で、仮に破産をしたとしても「差押禁止財産」は手元に残して生活再建に使える、手元に残せると定めています。よって、義援金差押禁止法ができると、仮に被災者の方が破産したとしても、義援金を手元に残して生活再建に使うことがで
きるようになります。

 

そして、破産をしたときでさえ残せるわけですから、昨年12月に発表され、熊本地震で幅広く利用されることが見込まれている「被災ローン減免制度(自然災害による債務者の債務整理に関するガイドライン)」を利用して、震災前の住宅ローンの減額や免除を受けたとしても、義援金を手元に残し生活再建に充てることができるようになる、ということです(清算価値保障原則といいます)。

NHK時事口論「積極的な活用を! 被災ローンの減免制度」

 

例えば、震災で住宅が全壊等したときに受け取れる被災者生活再建支援金や、

震災でご家族が亡くなられたときに受け取れる災害弔慰金は、どちらも差押禁止財産になっています。

これと同じように、東日本大震災のときのように、義援金も差押禁止財産にされるべきです。

(※熊本地震のために特措法をつくった上で、今度こそ恒久法として定めてほしいです。)

 

 

金融機関も被災したんだから、そんなことを定めるのはよくない、とお感じになる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、例えば金融機関はローンを組むときに「もしものときは義援金から返済してもらおう」と考えていたでしょうか。

 

こういった視点は法律の世界では「取引の安全」に関する重要な事項だと考えられています。世の中では多くの取引がされている以上、軽はずみに後から法律をいじって、取引当事者の予想外のことをしてはならないという考え方です。

この考え方はとても大事なのですが、私は義援金を差押え禁止にしても取引の安全を害さないと思います。

なぜなら、金融機関は地震保険加入を義務づけていないし、地震保険をローン返済の担保にとってもいないからです。地震のときのことを考えたならば、地震保険加入を義務づけ、地震保険金をローン返済の担保にとっているはずです。しかし、それすらもしていない以上、義援金を返済のあてにしているはずがありません(取引の安全のためにも、義援金差押禁止法は恒久法にした方がよいと思います)。

 

以上のとおりですので、義援金差押禁止法を、政府でも超党派の議員立法でもかまわないので、早急に立法してほしいと思います。

 

※同じ提言をしている専門家として、災害復興法学の第一人者岡本正弁護士がいます。

「義援金が金融機関に差し押さえられてしまう可能性も」熊本地震・慶大で緊急セミナー

 

※ちなみに被災地の金融機関の心配をし過ぎなくても大丈夫です。例えば東日本大震災後地元金融機関の多くは過去最高益をあげました。理由は、義援金や支援金や地震保険などが「預金口座」に振り込まれ預金残高が増える上に、復興特需により建設会社が復活し焦げ付いていたローンが回収できるようになったりするからです。むしろ多くの被災者の方が生活再建して新たに住宅を建設できる状態になる方が、長期的に見れば金融機関にとっては得なはずです。

 

※なお、被災ローン減免制度(自然災害による債務者の債務整理に関するガイドライン)は、東日本大震災のときの個人版私的整理ガイドラインを元につくられました。そのときの制度概要を解説した動画(私作成)はこちらです。制度のイメージを掴む参考にはなると思います(違う制度なので細部は違いますが、利用のメリットなどのイメージは掴めると思います。)。

 

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2016.04.28
コラム

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エジソン法律事務所の大達一賢弁護士からも、開所祝いをいただきました。

 

スパークリングワインです!

 

大達弁護士は、日本弁護士連合会の広報室、嘱託弁護士の先輩です。
嘱託弁護士、というのは、日弁連のための仕事をする弁護士です。私の場合は非常勤でしたので、通常の事件をしながら日弁連の仕事もしていました。

 

ワインは、今日の事務所開所イベントで乾杯に使わせていただきます。ありがとうございます。

また東京で飲みましょう。ありがとうございます!

2016.04.28
コラム

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山形の長岡克典弁護士から、開所祝いのお花をいただきました。

ありがとうございます。

 

長岡先生は、同期(同じ年に弁護士登録した弁護士)の弁護士です。

私が新人時代、最初に見学に行った「ひまわり基金法律事務所」が、

米沢ひまわり基金法律事務所です。

 

長岡先生の事務所は、米沢ひまわり基金法律事務所と同じビルに入っていたこともあり、その後、司法過疎のひまわり基金法律事務所の関係で接点ができ、

 

さらに、東日本大震災のときには、同じ東北(私が岩手に居た頃です)ということで、様々な面でご支援ご指導いただきました。

現在もfacebookでのやりとりが続いています。

 

このたびは、素敵なお花をありがとうございます。

ぜひ沖縄にお越しの際は、事務所にお立ち寄り下さい。今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

2016.04.28
コラム

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那覇市壺川のゆあ法律事務所からもお祝いをいただきました。

 

ゆあ法律事務所は、私が修習生のときにお世話になった事務所の一つです。
沖縄弁護士会会長の池田修先生が所属している事務所でもあります。

 

お世話になったのは短期間でしたが、多くを学ばせていただきましたし、飲みにも連れて行っていただきました。

お花ありがとうございます。今後ともご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。

2016.04.28
コラム

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開所祝いを多くの方からいただいております。
本当にありがとうございます。

 

株式会社タムさまは、当事務所の看板、事務所内装工事等を一手に行ってくださいました。内装の壁紙や絨毯なども、タムさまにご提案いただいたものです。

伊藝さん、眞玉橋さん、ありがとうございました。

 

今後ともお世話になると思いますので、よろしくお願い申し上げます。

2016.04.28
コラム

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あまり知られていませんが、実は弁護士は会議が多いです。

日々全国の弁護士は集まって、憲法や刑事弁護、民事裁判制度などについて議論しています。

 

多くの会議は各県の弁護士会館で行われていますが、日本弁護士連合会、つまり全国規模の会議の場合は、この写真のように電話会議システムを利用して行われることがあります。

 

今日は日本弁護士連合会熊本地震災害対策本部です。

被災者支援の経験のある弁護士や、熊本地震のために支援する熱意のある弁護士が集まり、

これまでの動きの振り返りと、今後必要な支援等について議論しました。

2016.04.27
コラム

突然ですが、私は知らない人に電話をかけるのが実は苦手です。
飲み屋さんの予約、美容院の予約、病院の予約含めてです…。電話が鳴って出るまでの間、ドキドキ(>_<)しています。

 

きっと「法律事務所に電話して予約する」のは大変ではないか、

これ自体が、弁護士相談へのハードルの一つではないかと考えまして、

当事務所では、【WEB相談予約】 を導入しました。

https://chouseisancal.com/nanzan

 

ネット上で操作をするだけで、相談予約ができます(スマホ対応)。

既にご利用もいただいておりますので、ぜひご利用をご検討下さい。

無題

2016.04.26
お知らせ

すでに「新聞見たよ」という声と、

「新聞を見て相談したいと思いました」という相談予約をいただいております。

 

本日(2016年4月26日)の沖縄タイムスに、

弁護士小口幸人と、南山法律事務所開所の件が取り上げられました。

 

一法律事務所の開所が記事になることは、とても珍しいことですが、これも、当事務所の理念が評価されてのことだと思います。

今後も精進させていただきます(記事を書いていただいた国吉聡志記者に感謝です)。

 

 

※以下、記事を引用させていただきます。

「東北支援沖縄で生かす」 基地・原発「住民目線で」

小口弁護士八重瀬町で開業
(2016/04/26 沖縄タイムス27面)

 

営業マンから弁護士に転身し、岩手県で被災者支援を経験した小口幸人さん(37)が4月初め、八重瀬町に法律事務所を開設した。被災地を経て、基地問題に苦しむ沖縄に移住し、「人が住む所に、法律問題あり」と、弁護士事務所がない同町での活動に意気込む。   (社会部・国吉聡志)

 

東京生まれの小口さんは大学卒業後、関西の電機メーカーに就職。がむしゃらに働き、営業成績トップを飾ったこともあった。高収入を得ながらも、量販店のシャツを着て、スーパーでシャケの切り身を買う質素な生活が性分で「お金はたくさんなくていい」と思った。

 

「人を助けて感謝される仕事をしたい」と、25歳の時に弁護士への道を決意した。法科大学院に入り、猛勉強の末に司法試験に一発で合格。沖縄で1年間、司法修習を積んだ。

 

その後は東京の法律事務所に入り、岩手県の宮古市に赴任。借金や、相続・後見人問題に悩む市民と向き合った。2011年の東日本大震災では、いち早く避難所で法律相談を開始。相続放棄や二重ローンなどの問題に取り組んだ。

 

約3年の勤務を終えて、東北を離れることになった小口弁護士。思い出したのが沖縄の司法修習時代だった。「国策で不利益を被る原発事故避難者の問題を見て、沖縄で基地問題に悩む市民を思い出した。経験を沖縄で活かしたい」。東京を離れ、八重瀬町に「南山法律事務所」を建てた。

 

今でも東北の被災者支援活動を続ける。年収は会社員の頃より減ったが、「マイホーム建設や相続など、人の生活には必ず法律問題が生まれる。気軽に足を運べる事務所にして、『住民目線』で仕事ができれば」と笑顔で語る。
事務所は、日曜・祝祭日をのぞく午前9時~午後6時。

電話は098(996)1564で、HPはhttp://www.nanzanlaw.com/。

 

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2016.04.24
講演

去る2016年4月19日(火)、
立憲フォーラムと、戦争をさせない1000人委員会にご依頼いただき、

東京の参議院議院会館で講演をしてきました。

 

会場は参議院議院会館で最も大きい部屋でしたが、参加者の方の熱気で溢れていました。

 

 

私がお話しした内容は、広く報道されている憲法改正についてです。
自由民主党は、災害対策のために、憲法を改正して緊急事態条項を設けることを主張していますが、
震災を経験した弁護士として、五年間被災者支援に携わってきた弁護士として、
その必要はない、憲法に緊急事態条項はいらない、という話をしてきました。

 

講演の模様は、以下のリンクで見ることができますので、
お時間ございましたら、ぜひご覧下さい。

 

なお、会場には沖縄選出の参議院議員、糸数慶子先生をはじめ多くの国会議員の先生や、
ジャーナリストの高野孟氏など報道関係の方も多くいらしていました。

 

(IWJ)2016/04/19 憲法に緊急事態条項なんて必要ない「さぁ、安倍政治を終らせよう」4.19院内集会(動画)

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2016.04.24
被災者・被災地支援

13052541_829995230438049_1296417151_o私は、東日本大震災のときに、岩手県山田町と岩手県田野畑村の災害弔慰金支給審査委員会の委員を務め、100件以上の審査に携わりました。

 

災害関連死(震災関連死ともいいます)については、東日本大震災で多くの問題が指摘されています。正直、時期尚早の面もありますが、いまのうちに関係者の方に知っておいていただきたい、災害弔慰金の支給金額の問題について、コラムを書いてみます。
※審査基準等については、後日書きたいと思います。

 

 

1 既に関連死12名

 

熊本地震では、既に、関連死が12件出ていると報じられています。

東日本大震災で発生した3000件を超える関連死を国が集め、しっかりとした災害対策を講じていたならば、1件でも減らせたのではと思わずにはいられません。

 

「熊本地震 震災関連死が12人に」 

毎日新聞2016年4月23日 http://mainichi.jp/articles/20160423/k00/00e/040/192000c

 

南阿蘇で家屋下敷きの69歳女性

熊本県は23日、熊本地震の震災関連死とみられる死亡者が1人増え、12人になったと発表した。この1人は16日の地震により、同県南阿蘇村で家屋の下敷きになり、21日に死亡した女性(69)。村が22日に発表し、県に届け出ていた。地震による直接の死者48人を含めた犠牲者は計60人になった。

県は警察などが遺体を確認する「検視」を経たケースを直接死、それ以外を関連死とみられる死としている。【中村清雅】

 

 

2 災害関連死の審査手順

 

災害関連死であるかどうかは、市町村が判断します。明らかに災害関連死であると判断できるのであれば、審査委員会等を開かずに認定して構いません。

他方、明らかに災害関連死であると認定できる事例以外は、弁護士や医師などで構成された審査委員会を設置し、そこで審査することになります。
間違っても、審査委員会を設置することなく、災害関連死ではないという判断がされてしまうことがないよう注意が必要です。

 

 

3 支給金額についての問題のある運用

 

さて、冒頭にお話しした金額の件です。

災害により亡くなられた場合、ご遺族の方に災害弔慰金が支給されます(恐らく赤十字等からの義援金も支給されます)。災害関連死の場合も同様です。
主たる生計維持者が亡くなった場合は500万円、その他の場合は250万円が支給されます(災害弔慰金の支給等に関する法律施行令1条の2)。

 

ところが、この「主たる生計維持者」であるかどうかの判断が、非常に不当なものとなっています。例えば、次の世帯でAさんが死亡した場合、現在の運用では250万円しか支給されません。

 

三人ぐらしの世帯 所得はAさん(1000万円)、Bさん(150万円)、Cさん(0円)

 

私はこの世帯のAさんは主たる生計維持者だと思いますが、そうではないと扱われてしまいます。その原因は、昭和50年1月29日社施第17号厚生省社会局長通知という古い通知に基づいて運用されており、東日本大震災後、ときの厚生労働大臣が見直しを名言したのに満足な見直しがされていないからです。

 

昭和50年1月29日社施第17号厚生省社会局長通知
この通知は、主たる生計維持者を次のようにしています(読み飛ばしても大丈夫です)。

社会通念上、死亡者が受給遺族の主たる扶養者であったと見られる場合で、かつ、受給遺族に収入がない場合又は受給遺族の収入が所得税法(昭和40年法律第33号)第2条第1項第33号ロに規定する控除対象配偶者に係る所得金額の制限を受ける限度(昭和50年1月現在、この額は70万円である。)以内の場合をいう

 

この通知に基づくと、一つの世帯に、年収103万円を超える(昭和50年以降の所得税法の改正で金額が変わりました)の人が二人以上いた場合、その世帯には「主たる生計維持者」は存在しない、という判断になります。103万円というのは、配偶者控除の基準とされているあの金額です。

上記のAさんのケースでは、Bさんが103万円を超えて稼いでいるため、弔慰金が250万円になります。

この運用が別の意味でもおかしいことは、例えば次の世帯でDさんが亡くなられた場合を考えるとわかります。

 

三人暮らしの世帯 所得はDさん(130万円)、Eさん(100万円)、Fさん(100万円)

 

このケースでは、EさんとFさんはいずれも103万円未満なので、Dさんは主たる生計維持者、ということになります(103万円に届かないように調整して働いている方は多くいます)。

 

 

私はこの厚生省社会局長の通知は、法令の解釈を誤った違法な事務運用であるから、例えば上記のAさんのケースであれば、裁判所に行政訴訟を提起して500万円の支給を受けることが可能だと考えています。

しかし、残念ながらそのような判例は存在しないため、現在もこの運用が続いています(満足に争われたケース自体がないと認識しています)。

 

その結果、実は東日本大震災でも、広島の豪雨災害でも、実に8割以上のケースでは弔慰金は250万円しか支給されていません(このことは、2014年8月20日に読売新聞が報じています(記事には私が登場します))。

 

 

4 大臣が見直しを名言したにもかかわらず

 

さらにこの問題は、東日本大震災後国会でも問題視されています。
2011年10月24日の衆議院東日本大震災復興特別委員会において、当時野党の公明党石田議員の質問に、当時与党の小宮山大臣は次のように答えていますが、ほんの些細な運用改善がなされただけで、この問題は解決されませんでした。

 

小宮山国務大臣「おっしゃるように、私も、今のこの時代には合っていないのできちんと対応を考えさせていただきたい。ただ、それを政令、省令という形でするかどうかについては検討の中でまた考えさせていただきたいと思いますが、はっきりとわかりやすい形でお示しをしたいと思っています。」

 

 

5 国は早急な見直しを

 

このままでは熊本地震のケースにおいても同様の運用がされる恐れがあります。

ぜひ、政府には早急な見直しをお願いしたいです。